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布継ぎ足し後本切羽

例えば一度丈を詰めて袖が短くなったジャケットがあるとします。

その後気が変わって袖先を本開きにしたいと思ったとします。

本開きとは袖先がボタン留めで開閉できるようになった仕様です。

「あきみせ」とは本開きのように見せている「だけ」のイミテーションです。

そもそも袖のボタンを外したりしないだろう、というスタンスに立って布地も工程も若干省略して生産効率を優先したものでしょうか。

ですので「あきみせ」から「本開き」にする場合いくつか条件があります。

一、ボタンホールがおさまる横方向の余白があること

一、ボタン個数分プラスαの縦方向の「あき」があること

一、ホールを入れる側とボタンを付ける側と分かれるようになっていること

本開き仕様になっていなければ上記のように作り直す必要があります。

本開き仕様になっていても、一度詰めていれば「あき」が短くなっているのでこれも細工が必要です。

文章にするとすごく面倒くさそうに見えますね(書いている自分もそんな気がします)

スラックスのウエストを出し詰めする作業を文章にしたとしてもかなり長文になる気がします、ですので結局言語化するより見た方が早い、見せましょう。

これは一度詰めて短くなっています、釦個数分の縦方向の開きが不足しています、それに上と下としっかり分かれるようにはなっていません。

ほどくとこんな感じ、鉤状の形が本切羽には必要です。

今回は詰めた時にカットした生地が残っていたのでこれを使用し継ぎ足します、一応隠れる所ではあるので、共生地がない場合近い雰囲気の布を使ってもいいのでないかと個人的には思います。

角を中表で縫うところは文章にするとややこしいので割愛します(^ ^;

間ちょっと飛びましたが諸々を済ませた結果がこれ、四角い所が嵌め込んだ分です、職人さんによってはこれを「下駄を履かす」とかいいますね、写真撮影のとき背を高く見せるやつ、あれと意味も似てる気がします。

表から見るとこうなります。

あとはボタンを付けて完了!

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